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2009 年度 実績報告書

多動・衝動的傾向を示す幼児の保育の場における援助方法・システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18500597
研究機関愛知県立大学

研究代表者

山本 理絵  愛知県立大学, 教育福祉学部, 准教授 (60249282)

キーワード巡回指導・巡回訪問 / 軽度発達障害 / 多動 / 保育 / 援助方法 / 連携システム / 幼小連携
研究概要

幼稚園・保育所における、多動・衝動的傾向を示す幼児の観察・聞き取りを行い、実践・事例を検討し、援助方法について考察した。
1.幼児のクラス集団から「逸脱」しているようにみえる子どもの理解と集団活動における配慮・援助の工夫、集団での関係づくり・学級づくりのための指導のポイントを、保育実践・事例の考察をもとに、理論化しつつ提起した。活動の見通しを持たせること、安心して期待をもって取り組める活動を組織すること、自分で活動に区切りをつけて切り替えること、小グループでの活動を支えに共感的なかかわりをつくること、集団での納得と合意・相互理解をひきだすことなどの重要性が認められた。平成19年度から特別支援教育がスタートしたが、教育実践を進める理論と方法が明らかにされていない状況がある中で、通常学級での特別支援教育について、学級づくりを柱に、その実践の方法を展望している点に意義がある。
2.異年齢保育の中で、多動・衝動的傾向を示す幼児が、落ち着いて生活し、友達との関係を発展させていく変化がみられた。異年齢保育の意義と、その中でみられる子ども達の関係、保育者の指導・援助の方法について整理した。とくに、表面的にできた・できなかったという点検主義に陥らない目標の設定と評価のしかた、子どもが安心感をもって生活し、子どもどうしの認め合いによって、自尊感情・自己肯定感が高まる点について考察した。また、異年齢保育を実施していくうえでの課題についてもまとめた。異年齢保育の方法についての理論化が進んでいない状況の中で、この方法に着目し、多動・衝動的傾向を示す幼児にとっての効果を検討している点に意義がある。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 点検主義にならない保育を2009

    • 著者名/発表者名
      山本理絵
    • 雑誌名

      季刊 保育問題研究 238

      ページ: 16-27

  • [雑誌論文]2009

    • 著者名/発表者名
      湯浅恭正 編, 山本理絵, 他 著
    • 雑誌名

      特別支援教育を変える授業づくり・学級づくり1 芽ばえを育む授業づくり・学級づくり 幼稚園~小学校低学年(第2章 幼稚園・小学校低学年の学級づくりのポイント)(明治図書)

      ページ: 25-41

  • [雑誌論文]2009

    • 著者名/発表者名
      浅井春夫・丸山美和子 編, 山本理絵, 他 著
    • 雑誌名

      子ども・家族の実態と子育て支援-保育ニーズをどう捉えるか-(第6章 子育て支援を地域からどうつくるかーネットワーク形成論)(新日本出版社)

      ページ: 231-249

  • [学会発表] 幼児期から小学校への移行期の支援と課題2009

    • 著者名/発表者名
      山本理絵
    • 学会等名
      日本特別ニーズ教育(SNE)学会第15回大会 学会研究課題「就学前の特別支援教育」シンポジウム(依頼)
    • 発表場所
      山形大学
    • 年月日
      2009-10-17
  • [学会発表] 通常の学級における特別支援教育の対応2009

    • 著者名/発表者名
      山本理絵
    • 学会等名
      日本LD学会第18回大会 自主シンポジウム(『日本LD学会第18回大会発表論文集』)指定討論
    • 発表場所
      東京学芸大学
    • 年月日
      2009-10-11

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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