漢方生薬を用いた薬膳料理の薬理効果や調理法の検討や味の面から研究した。 また、日本における日常食を薬膳による視点で分析することを試みた。 薬膳料理の中の四神湯(当帰・熟地・川〓・芍薬四種の生薬を含む鶏肉のスープ)の配合割合や加熱時間と日本人における嗜好性を調査した。台湾における配合割合の1/3で日本人には受け入れられることが分かった。また、そのスープのうま味成分の測定を行い加熱時間は約1時間が適していることが分かった。 官能検査の結果、四物湯を食したときに身体があったまる感じがするとあり、実際の体温を飲んだ後の手の平の体温について赤外線サーモグラフィーにて測定した。その結果、2/3の人に体温上昇が認められた。 また、食品を薬膳の「熱、温、平、涼、寒」に分類し、薬学での研究成果を基にして食事分析に利用するためのデータベース化することをおこなった。料理の薬膳的評価を五行「熱、温、平、涼、寒」と味の組み合わせによる分類を試みた。 本研究では日常食の食事指導に利用するために薬膳分析をおこない、薬膳の考え方を取り入れると特に野菜については季節が大切になることがわかった。
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