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2006 年度 実績報告書

ポリフェノール含有食品の血糖値上昇抑制効果の指標となるスコアの作成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18500627
研究種目

基盤研究(C)

研究機関岡山県立大学

研究代表者

辻 英明  岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (20093875)

研究分担者 比江森 美樹  岡山県立大学, 保健福祉学部, 助手 (80326412)
キーワード血糖値上昇抑制効果 / α-グルコシダーゼ阻害剤 / クロロゲン酸 / カテキン類 / カテキンのガレート誘導体
研究概要

パキスタン自生植物Nerium indicumが血糖値上昇抑制効果を示すことはよく知られているが、私たちは、その有効成分の一つが、クロロゲン酸およびその異性体であることを明らかにし、これらの化合物が、ラットにおいても血糖値上昇を抑制することを確認した。この血糖値上昇抑制はマルトースやスクロースの二糖類を加水分解する酵素であるα-グルコシダーゼを阻害することによることが示された。すなわち、これらの化合物は強力なα-グルコシダーゼ阻害剤として働くことを意味している。
クロロゲン酸は代表的なポリフェノール化合物である。そこで、既知のポリフェノール化合物について、詳細に検討した結果、クロロゲン酸と同様に血糖値上昇抑制効果を示す化合物としては、クエルセチン、カテキン類が強い活性を有することが明らかになった。カテキン類について、更に詳細に検討した結果、カテキン類のうち、エピカテキン、カテキン、ガロカテキンの間ではそれほど違いが認められなかったが、ガレートエステル型はその効果は一桁強いことが明らかになった。このことは、カテキンを大量に含むものとして、お茶があるが、お茶の品種により、血糖値上昇抑制効果は大きく異なることを示すものである。現在、お茶の品種について、この点から詳細に検討しているところである。
また、上述したように、血糖値上昇にクロロゲン酸が効果を示すということで、クロロゲン酸を多く含むものとして、ウコギとコーヒがあるが、ウコギの場合、そのクロロゲン酸の効果は認められなかった。しかし、コーヒについては、効果があることが認められた。この事実は、コーヒは血糖値調節に有効な食材であることを示すものである。
これと関係して、現在、クロロゲン酸を大量に含む植物を検索しているが、この過程で、興味ある結果を得ている。すなわち、総社市で栽培されている白いもの葉には、クロロゲン酸ならびにその誘導体が大量に含まれていることが示された。その誘導体の化学構造は未だ決定していないが、幾つかの根拠から、キナ酸にコーヒさんが2個ないし3個結合したものと考えられる。しかも、これらはクロロゲン酸より活性が強いものと思われる。このことが確立されるならば、この植物の葉は血糖値調節に有効であることを意味するものである。今後この点も含めて検討する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Characterization of inhibitors of postprandial hyperglycemia from the leaves of Nerium indicum2007

    • 著者名/発表者名
      A.Ishikwa et al.
    • 雑誌名

      J. Nutr. Sci. Vitaminol. 53(2)

      ページ: 166-173

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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