研究課題/領域番号 |
18500633
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研究機関 | 神戸女子大学 |
研究代表者 |
狩野 百合子 神戸女子大学, 家政学部, 教授 (40203682)
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研究分担者 |
河田 照雄 京都大学, 大学院・農学研究科, 教授 (10177701)
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キーワード | オレウロペイン / 蛋白代謝 / テストステロン / コルチコステロン / カテコラミン / 窒素出納 / ステロイドホルモン / エキストラバージンオリーブ油 |
研究概要 |
【目的】エキストラバージンオリーブ油中のオレウロペインがカテコラミン特にノルアドレナリン分泌を亢進させることから、オレウロペイン摂取により起こるノルアドレナリン分泌刺激によるステロイドホルモン分泌(体蛋白同化ホルモンの精巣中テストステロン量及び体蛋白異化ホルモンである血漿中コルチコステロン濃度)への影響について調べることにより、エキストラバージンオリーブ油の蛋白代謝への影響について調べることにした。 【方法】SD系4週齢雄ラットを用いて、40%、25%あるいは10%カゼイン食のコントロール食に対し、オレウロペインを0.1%添加してオレウロペイン食として、ペアーフィーディングで28日間投与した。 【成績】体重は、40%、25%及び10%カゼイン食のいずれにおいてもオレウロペイン投与による影響は認められなかった。肝臓アルギナーゼ活性および窒素出納値において、オレウロペイン投与により、40%カゼイン食摂取ラットで有意に高い値を示し、25%及び10%カゼイン食摂取ラットではオレウロペイン投与による有意差は認められなかった。精巣中テストステロン量においても同様で、オレウロペイン投与により、40%カゼイン食摂取ラットで有意に高い値を示し、25%及び10%カゼイン食摂取ラットでは高くなる傾向を示したが有意差は認められなかった。血漿中コルチコステロン濃度において、オレウロペイン投与により、40%カゼイン食摂取ラットで有意に低い値を示し、25%及び10%カゼイン食摂取ラットでは低くなる傾向を示したが有意差は認められなかった。 【結論】摂取蛋白レベルの異なるラットにおけるオレウロペインの投与は、特に高蛋白食である40%カゼイン食摂取ラットにおいて、体蛋白同化ホルモンのテストステロン分泌を促進し、体蛋白異化ホルモンのコルチコステロン分泌を抑制させることにより、蛋白代謝を亢進させていることが示唆された。
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