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2006 年度 実績報告書

マウス自発運動量を指標にした食物のアレルギー誘発性の判定と加工食品評価への応用

研究課題

研究課題/領域番号 18500634
研究種目

基盤研究(C)

研究機関川崎医療福祉大学

研究代表者

加藤 保子  川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (10082356)

研究分担者 矢野 博己  川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 助教授 (20248272)
キーワード食物アレルギー / アナフィラキシー症状 / 自発運動量 / 直腸温 / ヒスタミン / ロイコトリエンD4 / 感作マウス / アレルギー症状判定
研究概要

食物抗原に感作されたか否かは特異IgE抗体価から判定されるが,現実問題としては,食物アレルゲンによるアナフィラキシー症状誘発能の有無が重要課題である。従って動物を用いて生体全体で評価することが必要とされる。そこで感作マウスにアレルゲン投与後,症状のスコア評価,直腸温及びマウスの自発運動量を測定して,各項目間での相関関係を求め,自発運動量の測定が食物摂取によって誘発されるアナフィラキシー症状を客観的に反映しする判定基準となることを明らかにするために,当年度は以下の実験結果を得た。
卵白リゾチーム(Ly)をアレルゲンとしてB10.Aマウスを腹腔免疫した。感作マウスに0,1,5,10および20μgのLyを静脈投与し、その後のアナフィラキー症状を直腸温、症状のスコア評価と共に、夜間15時間の自発運動量を測定した。これらの3つの指針の相関関係を求めたところ,3指標間に有意な相関が認められた。また,体温は2時間以内に平常温に回復したが,自発運動量の回復には7〜8時間を要した。この要因の解析のために,肥満細胞から放出されるヒスタミンの影響を調べるために,非感作マウスにヒスタミンを0,1,5あるいは8μmol/mouse静脈投与し、直腸温および自発運動量を測定した。ヒスタミンによって体温低下は認められたが,自発運動量の低下は全く認められなかった。更に、肥満細胞から放出される遅延型メディエーターのロイコトリエンD4を0.05あるいは0.01μmol/mouse静脈投与して、同様に直腸温および自発運動量を測定した。その結果,ヒスタミン同様に体温は低下したが,自発運動量は低下しなかった。自発運動量低下には更に他の要因が影響する可能性が示唆された。自発運動量の測定はマウスの長時間の体調判定が可能であり,アナフィラキシー症状を顕著に反映し,かつ客観的な数値判断が可能な有益方法であった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] Assessment of allergenic activity of a heat-coagulated ovalbumin after in vivo digestion.2006

    • 著者名/発表者名
      Joo K., Kato Y.
    • 雑誌名

      Biosci.Biotechnol.Biochem. 70・3

      ページ: 591-597

  • [雑誌論文] 小麦タンパク質とアレルギー -小麦依存性運動誘発アナフィラキシーに注目して2006

    • 著者名/発表者名
      香西はな, 矢野博己, 加藤保子
    • 雑誌名

      川崎医療福祉学会誌 16・1

      ページ: 11-19

  • [雑誌論文] 米アレルゲンタンパク質とその低減化2006

    • 著者名/発表者名
      山田千佳子, 和泉秀彦, 加藤保子
    • 雑誌名

      川崎医療福祉学会誌 16・1

      ページ: 21-29

  • [雑誌論文] 精白米の塩溶液浸漬による低アレルゲン化2006

    • 著者名/発表者名
      山田千佳子, 鍋田早希子, 山本美由紀, 和泉秀彦, 松田 幹, 加藤保子
    • 雑誌名

      日本食品科学工学会誌 53・11

      ページ: 583-586

  • [雑誌論文] Cell-permeable cAMP analog suppresses 6-hydroxydopamine-induced apoptosis in PC12 cells through the activation of the Akt pathway.2006

    • 著者名/発表者名
      Fujita H, Ogino T, Kobuchi H, Fujiwara T, Yano H, Akiyama J, Utsumi K, Sasaki J
    • 雑誌名

      Brain Res. 1113・1

      ページ: 10-23

  • [雑誌論文] Effect of prostaglandhin E2 production of LPS-induced reduction in wheel-running activity in mice2006

    • 著者名/発表者名
      Yano H, Fujinami Y, Matsumoto T, Shiva D
    • 雑誌名

      Jpn.J.Physical Fitness Sports Med. 55(suppl)

      ページ: S15-S18

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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