長野県松本市梓川地区では、米の消費拡大と健康な地域づくりをモットーにして平成12年より地区内に第三セクターの発芽玄米の加工場を設立した。本研究の目的は、平成12年頃からこの発芽玄米を主食にし始めた地区住民の食生活の状況や栄養状態および健康状態を、摂取前までさかのぼって調査し、コホート調査を行うことにより、日常的な発芽玄米の長期摂取が住民の健康に及ぼす影響、ならびに発芽玄米入り米飯を、どのくらいの頻度や量、期間、またどのように摂取する場合に健康への有効な影響が認められるかについて具体的な情報を提供すること、さらに、発芽玄米のおいしい食べ方について地域の食文化を生かした取組みや、小・中学校の給食での発芽玄米の利用について調査を行い、日常的な発芽玄米の長期摂取が健康に及ぼす影響について検証することである。
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