研究概要 |
本研究の目的は技術科教員養成の「質」の維持・向上を目指した,学習成果競技大会システムを確立することにある。本年度はまず香川で開催された技能五輪日本大会を視察し,関係者にインタビューを行い運営方法や評価方法について調査した。この競技会では企業間の競争が苛烈であるため,厳密な評価方法が採用されていることが明らかとなった。また,札幌で開催された国際ジュニアロボットコンテストを視察した。現在,ロボットコンテストは様々な形式で開催されているが,このコンテストは1週間の合宿形式で,全国から集まった小中学生が中学校教諭を中心としたボランティアの援助をうけながら,硬質発泡材を主材料としたロボットを作成する。視察の結果,援助のレベルなど,競技や運営方法に関する幾つかの問題点が明らかとなった。最後に,米国において既に多くの実績を持つ二つの学生競技大会,The Associated Schools of Construction(ASC)およびInternational Technology Education Association(ITEA)の競技会に関する情報収集のため,これに関連した活動を行っているセントラルワシントン大を訪問し,同大のD.K.Calhoun名誉教授,D.Carns教授,R.H.Wieking名誉教授,W.Cattin講師,S.Calahan助教授らの聞き取り調査を行った。その中でも,技術系学生による独自の活動としてThe Technology Student Association(TSA)に関する新たな情報が得られた。現在,上記の調査研究に関するまとめ作業を行っている。
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