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2008 年度 実績報告書

食塩を主題とした科学知識の主体的体系化を促す探求型化学実験教材の開発とWeb化

研究課題

研究課題/領域番号 18500647
研究機関北海道教育大学

研究代表者

田口 哲  北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (60281862)

キーワード科学教育 / 実験・観察 / 化学教育 / 理科教育 / 教材開発 / 塩化ナトリウム / 結晶成長 / 演示実験
研究概要

"食塩水滴からの水の蒸発に伴う食塩結晶析出"を中心主題とした物質理解の為の新しい探求型化学実験教材の開発・実践とそのWeb化を行うことが本研究の目的である。18年度の「結晶析出に影響を与える因子の制御法の開発」, 19年度の「これら因子のうち注目する因子以外の因子は固定し, 注目する因子の値を変えた場合の食塩析出過程に対する影響の調査」の成果のもと, 本年度は, 主に, (1)この主題理解の為の基礎的・周辺的知識の演示実験教材の開発と動画化, (2)結晶析出過程のデジタル動画化, を行った。
(1) 初めに, 本主題を理解する為に必要な科学知識の明示とそのコンセプトマップ化を行った。このコンセプトマップは, 以下の内容を配置し構造化している。(1)質量保存則に関する内容(水+食塩の質量は溶解前後で変化しない), (2)食塩の構成元素に関する内容(食塩はナトリウムと塩素からできている), (3)塩化ナトリウムの結合に関する内容(イオン結合), (4)水分子の分極に関する内容, (5)原子の内部構造に関する内容, (6)溶液の飽和の原因に関する内容(化学変化とエントロピー変化), (7)電磁波に関する内容, (8)再結晶に関する内容である。次に, (6)を除くすべてについての演示実験を開発し, その動画化をおこなった。
(2) 顕微鏡とハイビジョンデジタルビデオカメラを用いて, 食塩水滴からの水の蒸発に伴う食塩結晶析出過程の動画化を行った。この際, 温度一定の下, 食塩水滴の表面積と湿度を色々な値に制御する工夫を施し, 結晶析出過程に食塩水滴の表面積と湿度が与える影響を"食塩水滴中の過飽和度"をキーワードとして考察できるようにした。その上で, 実験ではどうしても制御できない因子もあることも示した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 条件制御下における食塩水滴中の結晶析出挙動の観察教材-コンピュータとデジタルビデオカメラ装着実体顕微鏡を活用した実験教材プロトタイプの開発-2009

    • 著者名/発表者名
      田口哲
    • 雑誌名

      北海道教育大学紀要(教育科学編) 59巻2号

      ページ: 33-42

    • 査読あり
  • [学会発表] 条件制御下での食塩水滴中の結晶析出観察実験教材 : 顕微鏡ビデオカメラ・コンピュータを活用したプロトタイプの製作2009

    • 著者名/発表者名
      田口哲
    • 学会等名
      日本化学会第89春季年会
    • 発表場所
      日本大学理工学部船橋キャンパス
    • 年月日
      2009-03-28

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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