研究概要 |
平成19年度は,開発した3モーター制御基板を用いた授業カリキュラムの試行的な授業とその評価を行った。授業では,中学生がロボットを製作し制御するまでの一連の授業とその学習成果を発揮するための自律型ロボヅトによるロボットコンテストを実施した。その結果,ロボットの製作からコンピュータ制御までの学習が一つの教材で学べるために,制御システムの理解を促進する効果があることがわかった。本研究のねらいであるコンピュータを科学的に理解する学習になり得ることがわかってきた。また,自律型ロボットを用いた制御学習を実施していない中学校の生徒と同じ評価試験による比較調査も行った。調査内容は,身近にある感応式信号機のシステムや今後自動車の自動走行システムについてそれぞれ学習したことをもとに類推して記述するものである。調査の結果,本研究で開発した授業カリキュラムで学習した生徒とそうでない生徒では記述解答に差があった。ロボット制御の学習体験をした生徒は,明らかに制御システムに対して学習したことをもとに類推できることがわかった。
|