研究課題
基盤研究(C)
平成18年度は、クラスライブラリの開発および検証実験を行った。開発ソフトウェアは、数値計算のための基本クラス、可視化クラスおよび機械要素クラスなどで構成される。これらを組み合わせることによって具体的な応用モデルを開発し、有効性を確認した。最終結果となる応用モデルは、Web上で公開され、利用者のブラウザのVM(仮想マシン)上で動作し、パラメータ入力や、境界条件や初期条件の変化に対応する応答を反映し、力学的複雑系の解析や機械設計に有効であることを確認することができた。開発されたクラスライブラリは、機械設計の基礎である図形科学において、表示およびベクトル幾何によるモデルの部分にも適用した。それによって、ライブラリの特徴であるアニメーション技術や3Dモデルの表現の妥当性と、人間の図形認知への適用性を確認した。本研究で提案された手法は、モデリングと数値計算、および、結果を視覚的に表現する手段を要素とするクラスを、一体化したライブラリとして提供した。これは、従来のモデリング、数値解析、可視化表現をそれぞれ分割したプロセスとする手法に比べ、モデルの保守性やモデル間の連携に利点がある。特に、人間の総合的な判断力や、認知能力を活用し、力学的な実体や3次元立体を知識として認識する手段として有効であることがわかった。また、個別のモデル開発については、解析結果を視覚的に表現する手段と一体化したライブラリがり開発者の作業効率を向上させることも明らかとなった。
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情報処理学会 第69回(平成19年)全国大会講演論文集 第4巻
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