研究概要 |
平成19年度における研究の成果は,以下の3点である。 1.「砂遊び」,「シャボン玉遊び」,「色水遊び」,「泥だんごづくり」の活動中における子どもの発言内容を分析した結果,以下のことが明らかになった。 (1)「砂遊び」では,科学的萌芽の基礎的な部分を構成していく気づきを育成する遊びとして有効であること,どちらかといえば社会性を構築する遊びとして適している。 (2)「シャボン玉遊び」,「色水遊び」と「泥だんごづくり」では,科学的萌芽の基礎的な部分を構成していく気づきを育成する遊びとして適している。特に,「シャボン玉遊び」と「色水遊び」は,4歳児のカリキュラムに位置づけ,「泥だんごづくり」は,5歳児のカリキュラムに位置づけてもよいことが示唆された。 2.幼稚園での親子科学体験教室の事例から,製作も簡単であり,幼児の科学的萌芽を育成する気づきにつながる会話が期待できる遊びは,「ピョンピョンコップ」を作って遊ぶ活動や「シャボン玉遊び」,「ドングリやじろべえづくり」であり,これらの遊びは,いろいろな年齢の幼児が集まる親子科学体験教室に適した教材である。 3.幼児の科学的萌芽を育成するための学生の体験型学習プログラムを作成したが,そのプログラムの有効性については,十分な検証ができていない。今後,この体験型プログラムを使った実践を積み重ね,科学的萌芽を育成するために必要な教師教育プログラムにしていきたい。
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