研究概要 |
1.画像解析によるミックスドリアリティシステム マーカーを配した空間をWEBカメラで撮影し,キャプチャした画像を解析してカメラの視点を決定した.そしてマーカー位置にCG画像を表示して目視像と重ねることで,簡易なミックスドリアリティシステムを開発した.視点位置の決定は,画像解析によって得たマーカーの主軸長およびマーカー間距離を用いた.そしてShadeで作成したVRMLをJava3Dに読み込み,マーカー位置にCGを配置するミックスドリアリティシステムを構成した.このシステムはヘッドマウントディスプレイ以外に特別な装置を必要としないため,広範な応用が考えられる.またカメラ画像にCGを重ねる場合は,目視像を透過させる半透明ディスプレイも不要であり,教育現場などに導入しやすい簡便なシステムとなる.特にネットワークカメラやテレビ会議システムなどネットワークを用いる遠隔教育に適している.このシステムのためのいくつかの教育コンテンツを準備した. 2.USB-I0制御教材の開発 USBをインターフェイスに用いた加速度センサによる視点決定や力覚デバイスの制御に伴う最初のステップとして,簡単ないくつかの制御教材を開発した.USB-I0を用いたライントレーサロボットでは,動きを伴う直感的なビット操作が,制御プログラム作成に極めて有効に働くことを,中学生高校生を対象にした教育実践で確かめることができた.この教材の特徴は,VBAでUSBを制御しているため,プログラミングの結果がその場で確認できることにあり,初心者でも動きや光の点滅をリアルタイムで確認しながら容易に制御アルゴリズムを作成することができている.その他,Excelオシロスコープ,多関節ロボットなど,教育現場で容易に扱える制御教材を製作した.
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