研究概要 |
本研究の最終目的は,協調学習における学習者の形成的評価項目を作成することである. 初年度である平成18年度は,先行研究(大島ら,2006)で明らかになっている形成的評価の観点と学習支援方略の一般性を検証し,汎用性の高い評価指針と支援方略の開発のための基礎作りを行った.まず,先行研究をもとに評価項目を作成し,異なる学習コンテンツや学習者集団を対象とした大学講義において,作成した評価項目を用いて形成的評価と学習支援を行った.そしてそのような実践データの収集と分析を行い,先行研究との比較検討を行った. 具体的には,大学講義1つについて,データの収集を行った(2007年3月).対象講義の選定にあたっては,a)協調学習を学習形態の中核に置いていること,b)協調学習の実施にある程度の実績を持つ教員の講義であることを基準とし対象講義の選定を行った.その結果,先行研究とは異なる大学の集中講義においてデータ収集を実施した. また,講義中に用いられるマルチメディア教材や協調学習支援環境(CSCL)に関連した学習支援方略について詳細に検討するために,いくつかの実践授業を対象として,収集されたデータをもとに分析・検討を行った. 以上の研究成果は雑誌論文,学会発表などの形で報告された(研究発表欄参照).
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