研究概要 |
本研究の目的はデジタル時代に求められる確かな学力を子どもたちにつけることである。そのためには、確かな学力とメディアの関係を明らかにする必要が有る。実体的学力をつけるには,いわゆるメディアより文字の方が有効であろう。機能的学力をつける場面でメディアを活用することが有効なのではないかと考えられる。 そこで,9月に研究分担者の大阪教育大学木原俊行教授とモンゴルを訪問し、メディアと学力の関係について調査を行った。 それをもとに、メディア・リテラシー教育のカリキュラムガイドを開発,試行,評価した。それらの成果を学会誌「教育メディア研究」に投稿した。 カリキュラムガイド案のバージョンアップを図るため、2008年3月に改訂された新学習指導要領におけるメディア・リテラシーの内容についての分析を行った。このことにより、最新の教育内容を盛り込んだ「カリキュラムガイド」を構築することができた。こうして、2008年改訂の学習指導要領の内容やこれまでの研究の知見や試行をもとに現場の教師が実践しやすいメディア・リテラシー教育のための「カリキュラムガイド」を構築し、提案した。 幼保から高等学校までの長期にわたるカリキュラムガイドを6つのブロックに分けて示し、ねらい・題材・評価の一体化したものとし、その題材も系統的で教科横断的な内容で示すことができたことは本研究の大きな成果である。 また、学習指導要領ではメディア・リテラシーについて述べられてはいないが、十分な分析・検討を行った結果、現在の日本の教育に欠かすことの出来ない「メディア・リテラシー教育のためのカリキュラムガイド」が提案できたことも本研究の大きな成果である。
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