研究概要 |
研究代表者らは,トータル・フィジカル・レスポンス法(Total Physical Response Approach,以下TPR法)の考えを取り入れ,対話性・実用性に重点を置いた外国語CAIシステムに関する研究を行ってきた.本研究では,これまで研究を行ってきた外国語CAIシステムの良さを生かしつつ,コンピュータ上だけでは実現が難しい部分の改善を目指し,ICタグを用いたユビキタス・ツールを用いて実空間体験型の外国語学習システムを開発した.平成19年度の研究においては次の(1)〜(3)を行った. (1)ICタグを付加した物に複数の属性情報を関連づけることにより,形容詞や前置詞句といった学習項目や学習者の理解度に応じて,基本問題から複数の聞き取りポイントがある応用問題まで幅広い問題を出題する機構を開発した. (2)学習者の誤り内容や誤りの程度に応じて,誤り指摘文の内容や確認問題の出し方といったフィードバックパターンを変える機構を開発した. (3)位置情報を元にしたヒント教示を行う機構の検討および実装を行った. これにより,個に応じた支援を重視し,学習者の間違った程度をチェックしながら段階的に支援することが可能となった.
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