研究概要 |
申請者らはこれまでe-Learningを用いた演習授業において,グループディスカッションを含む演習授業のモデルを設計し,高い教育効果が得られた実践結果を報告している,申請者らの設計したモデルでは,学生は教員の指定したグループで,お互いの成果見せ合い,評価しあいながら,課題の完成度を高めていく.このようなディスカッションは,既存のコース管理システムに用意されている掲示板機能では,効果的かつ効率よく実現することが難しい.本研究では,我々の提案するピアレビューとグループディスカッションによる協調学習の核となる,掲示板ツールの開発を行った. グループディスカッションを含んだ演習授業のモデルとして,次のようなグループディスカッションの運営を考えた.(1)レポート・プログラムの提出,(2)同じグループのメンバのレポート・プログラムを相互に評価,(3)評価やコメントに対して返信したり,コメントを元に修正したプログラムを再び提出したりして,ディスカッションを広げていく,(4)完成したレポート・プログラムを教員に提出する. このようなモデルに沿ってグループディスカッションを行うために,(1)レポート・プログラムの提出機能,(2)同じグループのメンバに評価・コメントを行う機能などを備えたツールを,掲示板システムの形式で作成した.また,学生同士の評価を教員が集計するための機能も実装し,教員の手間の軽減も図った. 本研究にて作成したツールを用いて,2006年度前期の基礎工学実験および,後期の情報科学演習4においてグループディスカッションを実施した.また,本ツールを用いた授業実践については,平成18年度情報教育方法研究発表会およびInternational Conference on Computers in Education 2006(ICCE 2006)にて報告した.
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