研究課題
基盤研究(C)
第二言語習得において、1970年代、学習を重ねるにつれて意識的処理から無意識的・自動的処理に移行していくのかどうかということについて研究が始まり、以来移行不可能説と可能説に議論が分かれていた。本研究の目的は、これまで長く議論されてきたこれら二つの説の当否について、脳科学の最新のテクノロジーである光トポグラフィを用いて、直接的に決着をつけることであった。実験結果からは、第二言語学習者の習熟度と脳血流量の関係は、逆Uカーブを示し、習熟度が極めて低い学習者は、脳内が無活性状態で、脳血流量の増加が低く、中級学習者が、脳血流量の増加がもっとも高く、上級学習者になるにつれ、ある地点を境に再度脳血流量の増加が低く自動活性状態になっていくことが観測された。従って、学習を積み重ねにつれ、脳活性状態は、意識的から無意識的処理状態に変化していくことがしめされ、これまで長い間議論されていきた二つの説のうち、移行可能説を支持する結果となった。
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ことばの科学 第21号
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JACET中部支 部紀要 第6号
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JACET中部支部25周年記念論文集
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Review of Economics and Information Studies Vol. 8, No.1-2
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