研究概要 |
ユニバーサル・アクセス化が進む高等教育における情報教育の効果的授業法に焦点を当てた授業実践を行っている。情報教育科目にグループ学習やペア学習を取り入れ,効果と問題点を明確化しその対応策を検討している。 1.情報リテラシ科目におけるグループ学習の工夫とその効果としては以下の知見が得られた。 グループ学習の効果は認められたが、教える側、教えられる側の固定により特定学生への負担が増加すること、教えられる側の学生の依頼心を増幅させてしまうといった欠点が認められていた。 授業初期段階にアイスブレーキングを行いクラス内のコミュニケーションを円滑にすることで協調学習しやすい環境づくりに努め、授業中盤では出席状況や学生の能力に応じたグループの再編成により役割に変化を持たせた。これらの結果、欠点はほぼ解消している。 2.ペア学習を利用したプログラミングの授業実践において以下の知見が得られている。 情報リテラシ能力が下位の学生にとって、未学習分野の宿題はヒント教材が存在しても負担が大きい。丁寧な資料を提示したことにより授業の途中放棄(脱落者)は大幅に減少した。 平成20年度に生じた問題点 ●丁寧な資料を提示することにより達成感を得易い授業構成としたが,見本課題の完成のみで発展的課題へ進まない学生が存在した ●資料が丁寧に作成してあるためテキストを参照する機会が減少し、不明点を調べる力が低下した 平成21年度以降への対応策 ●学生に提示する資料をさらに工夫し,簡単な課題は資料の参照のみででき、発展課題はテキスト参照が必要なものとする
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