研究概要 |
本ネットワーク実験室の特徴は,遠隔実験を容易に行い,必要に応じて測定パラメータを変更し,追加実験を可能とする点,および任意速度で再現実験を可能とする点である.本ネットワーク実験室をユビキタスな実験教材システムとするためには,認証されたユーザがクライアントPCから遠隔実験測定用プログラムをダウンロードし,本物の実験をユーザの設定した条件で行い,その実験データをアップロードする機能および,他のユーザの実験データを用いた再現実験を行うための実験データのダウンロードする機能等を管理するコンテンツ管理システム(CMS)の開発を必要とした.本年度は,平成18年度に開発したネットワーク実験室用コンテンツ(LEDのIV特性と発光特性の相関実験およびアバランシア降伏条件のような非可逆的実験等)を用いて,ネットワーク実験室用のCMSのプラットフォーム開発を行った.具体的には,CMSの処理負荷分散を図るために,コンテンツ情報を扱うWebサーバと遠隔実験プログラム,再現実験プログラム,及び実験データを扱うFTPサーバを構築した.なおWebサーバは,XOOPSを核とし同モジュールを利用し,クライアントの認証も行う仕組みとした.実験データは,計測データと顕微鏡映像や実験風景の映像データからなるため,ネットワーク実験用CMSへのアクセスに対するトラフィック状況の検証実験を行った.本実験コンテンツの映像は,動画ではなく,実験映像のJPEG画像のコマ送りによる擬似動画生成によるため,複数ユーザの同時アクセスによるトラフィック状況でも支障なく運用することを確認した.
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