研究概要 |
1.筆記者に制約を課すことなく,自由な3次元空間内で,数字や文字の入力をすることができる新しいタイプのヒューマンインタフェースの作成を試みた。3次元ポインティングシステムを用いて,数字や文字などのデータ収集ができるようにし,さらに,リアルタイムで入力したデータを,コンピュータディスプレイに3次元表示することのできる表示用プログラムを開発した。 2.3次元ポインティングデバイスを用いた,新しいヒューマンインタフェースを用い,オンラインの数字認識システムを実現できた。パターン認識の初心者が,文字認識の仕組みを理解しやすいよう,学習用データと未知数字間の距離をDP(dynamic programming:動的計画法)マッチング法により計測し,カテゴリー毎の距離をディスプレイに表示することができるようシステム構築をした。まだ,学習用データの構築に不完全さがあるため,数字認識率は90%前後にとどまっている。 3.3次元ポインティングシステムによるオンライン文字認識システムは,新しいコンピュータ入力方式として,国の内外に例を見ないユニークなものであるので,平成19年7月に北京で開催されるヒューマン・コンピュータインタフェースに関する国際会議(HCI2007)に発表すべく,申し込みをした。 4.この他に,スキャナ,タブレット,マウス等の複数の文字入力装置について,データ入力ならびに,データ収集のための環境整備をし,次のステップにスムースに進めるようにした。 5.複数の入力形式に対応できるように,オブジェクト指向のデータ形式について,研究分担者と討議検討をした。 6.システム構築に研究の努力を注力したため,1年間,成果の発表ができなかった。研究の進展に伴い,次年度には,国際会議で成果の発表ができるようにする。
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