本研究課題では、下記の2点に関する実践研究を行うことを目的としている。 1、学習タスクを中心とする語学学習理論(TBLT)を導入した学習デザイン設定により、英語コミュニケーション能力育成を目指したWeb-Based Teaching(WBT)教材開発を行い、授業での運用により評価を行う。 2、開発や運用面でのコストを考慮し、オープンソースのラーニングマネジメントシステムならびにオープンソースの教材作成ツールを利用し、汎用的英語学習コンテンツの共有と共同開発を実現するツールとしての効果や問題点を抽出する。 上記の目的を達成するために、平成20年度は次の研究実践を行なった。(1)前年度の研究結果、学習評価の分析結果をもとにインストラクショナルデザイン、レイアウト、インターフェイスを改善し、教材の修正、追加(ESP教材等)を行った。学習評価については開発した知覚的評価指標(Perceptual Masure)を用いて検証し、TBLT、WBTの有効性を確認でき、ESP領域での応用が今後の課題との認識を得た。(2)オープンソースのLMS、教材開発エディターの利用により、教材開発を行い、コンテンツ共有、共同開発における利点と改善すべき点を抽出できた。LMSについては、教材作成や共有を容易にするモジュール開発の必要性が確認された。(1)、(2)の成果については、CALL研究の国際学会(WorldCALL2008、EuroCALL2008)で成果発表を行った。
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