研究課題
三次元マルチメディア教材の利用では、わかりやすい三次元モデルの提示と引き替えに、実体のない仮想物体であるため現実味が失われやすい。そこで、三次元仮想物体の操作感覚を向上させて存在感を増すための触覚インタラクション技法を、マルチモーダル情報可視化システムとして構築する。可視化システムに視覚・触覚のマルチモーダル化を導入したところ、接触刺激は微妙な提示が可能であること、インタフェース・システムの安定性が性能評価に影響することがわかってきた。本年度は、触覚インタラクションを効果的に利用するため、以下の研究を平行して進めた。拡張現実感を利用し、現実環境と仮想物体との融合による触覚インタラクションの利点を活かしたコンテンツのプロトタイプを開発した。地図をベースにした情報閲覧機能や三次元構造を様々な視点から観察する機能を備えた学習コンテンツを可視化システムとして構築した。振動刺激で接触感覚を提示する手法と拡張現実感による手法を融合し、接触感の拡張を行った。可視化システムとして構築したコンテンツを評価し、そのシステム特性や有用性を検証した。また、コンテンツを提示する装置について、仮想物体の操作感や仮想環境の臨場感といった観点から比較実験による印象評価を行った。拡張現実感の手法によるシステムを安定化するための機能設計を行った。複数の画像から現実物体の姿勢を推定したり、現実物体の追跡が外れた場合に姿勢を補完したりする機能を考案し、モジュールとして構成した。
すべて 2008
すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (3件)
The role of head-up display in computer-assisted instruction, Chapter 2 in Human Computer Interaction-New Developments (I-Tech Education and Publishing KG)
ページ: 31-48
立体視ディスプレイの奥行き呈示位置に関する心理物理学的評価, 立体視テクノロジー--次世代立体表示技術の最前線--(NTS出版)
ページ: 602-611