縄文時代の糸胎・紐胎漆器である"赤い糸・紐"は、糸や紐の製作技術、漆などの膠着材や彩色用赤色顔料などの素材、さらには工程全体に関わる技術体系が高度に具現化されている。その技術内容に関する知見は極めて重要であり、縄文の人々の生活や文化を復元する上で有効な情報が含まれる。本研究は、縄文時代の"赤い糸・紐"について、集成的研究を基礎として、自然科学的手法を取り入れながら検討を進めた。平成20年度は最終年度にあたり、これまでの調査を進めると同時に、下記のとおり結果を公表した。 (1)学会、研究会発表 (1)日本文化財科学会第25回大会(6月14〜15日、鹿児島市)「縄文文化前期の漆製品に関わる材質と技法〜帯広市大正8遺跡の事例から〜」 (2)日本文化財科学会第25回大会(6月14〜15日、鹿児島市)「北海道における縄文文化晩期の朱彩漆器〜釧路町天寧1遺跡の事例から〜 (2)学術印刷物 (1)「縄文文化における繊維質胎漆製品とその原材料(試論)」『北海道開拓記念館研究紀要第37号』P1〜12
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