研究概要 |
兵庫県域スケールで, ブナ, コナラ, ミズナラの豊凶を4年間観測した結果, ブナとコナラにおいて地域的な豊凶の同調性を確認した。これら堅果の豊凶とツキノワグマの人里への出没の関係について解析した結果, ブナとコナラの豊凶がクマの出没に強い影響を及ぼしていることが明らかになった。さらに, 豊凶の影響を組み込んだ標識再捕法に基づくクマの生息個体推定モデルから、豊凶によって左右されるクマの増加率や生息個体数を推定することが可能になった。イノシシについても、植生の地理的な変異の影響が、生息密度に影響することを, 包括的な解析によって明らかにできた。
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