研究課題
基盤研究(C)
この研究は、ハイパーソニック・エフェクトを臨床に応用する<情報医療>の第一段階として、ハイパーソニック・サウンドの投与効果を迅速にモニタするシステムを開発することを目的として行った。1.音響情報投与指標計測システムの開発:投与したハイパーソニック・サウンドの量や質を評価する指標の開発を行い、それを視覚化して表示するシステムを開発した。被験者の体表面上に設置したマイクロフォンによって空気振動を記録し、FFTスペクトルを表示するとともに、<超高周波成分パワー>および<超高周波成分レート>を計算するシステムを開発した。また、最大エントロピースペクトルアレイ法(MESAM)をもとにした2種類の複雑性指標、すなわち、変化の大きさを測る<MEスペクトル1階微分累積変化量>、および起伏の複雑さを測る<MEスペクトル2階微分累積変化量>を計算し、それらを視覚化して表示するシステムを開発した。2.脳深部活性指標計測システムの開発:ハイパーソニック・サウンド投与の効果を評価するために、脳深部活性の簡便な代替指標を設定し、脳深部活性を迅速・簡易にモニタするシステムを開発した。すなわち、頭頂部及び後頭部の脳波α2帯域のポテンシャルが脳深部ネットワークの血流と高い相関を示すことを利用して、脳波計測データから脳深部活性を推定する<脳深部活性指標>を計算し、表示するシステムを開発した。3.情報投与効果の遅延・残留検出システムの開発:投与効果が時間的な遅れを伴って現れることを仮定したモデルを導入し、遅延・残留効果を検出可能なシステムのプロトタイプを開発した。4.行動指標計測システムの構築:<最適聴取音量>をモニタするシステムのプロトタイプを構築した。5.システムの評価とフィードバック:開発したシステムの有効性を評価するための予備実験を行った。
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"How we bring up the children who like science 〜 Proposal from psychology and brain scientist" edited by MUTO Takashi, Kitaohji-Shodo Chapter 7
ページ: 151-169
日本音響学会2006年春季研究発表会講演論文集
ページ: 735-736
The proceeding of the 2006 Spring Meeting of the Acoustical Society of Japan