研究概要 |
複合衛星搭載センサデータに基づく大気エアロゾル動態把握のため下記を実施した. 1. 衛星データの複合利用 ADEOS-II衛星搭載のGLI及びPOLDERセンサデータによるエアロゾル導出. GLIデータで計測される近紫外,及び可視の2波長を利用し,バイオマス燃焼由来エアロゾル(吸収性エアロゾル)の識別を行い,POLDERセンサより大気エアロゾルによる複数波長における光学的厚さの導出,並びに粒径インデックスを取得した. 2. 衛星およびモデルデータの複合利用 衛星情報に加え,エアロゾル輸送モデルによるエアロゾルタイプ情報利用の試み.東京大学・九州大学・JAXAの協力により,NIES/CCSR/FRCGC AGCM/SPRINTARSによるモデル情報としてエアロゾルタイプ情報を参照し,POLDERセンサデータからのエアロゾル特性抽出を行い,リモートセンシングデータとモデル情報併用による効果を確認した. 3. 地上検証データ収集 衛星エアロゾルリモートセンシングの検証基盤として米国NASA/GSFCと協力し,大阪府東大阪市,和歌山県白浜町,石川県能登町にて連続大気計測を実施した.地上計測データのさらなる有効利用を行うため,NASA/GSFCが保有するAERONET基幹データベースを近畿大学において試験稼働を行った.また,千葉大学と共同で長崎県福江島にてSKYNET放射測器を稼働させ,越境汚染による大気エアロゾルを調査した.
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