研究課題
霞ヶ浦西浦沿岸を調査地とし、昨年度までに選定しておいた微地形的特徴が異なる霞ヶ浦右岸の3調査地点(国土交通省標識5km地点、25km地点、41.25km地点)において、許可を得て沿岸から湖心方向に植生構造調査のベルトトランセクトを設置した。1本のベルトトランセクトにおいて5m間隔に約10個のコドラート(大きさは1×1m)を設置し、モニタリング調査を実施した。調査時には、水深、土壌の湿潤状態に加えて、群落高、植被率、出現種数を記録し、群落を俯瞰できる写真を脚立上から撮影した。群落組成については、出現種の記載、出現種の被度、出現種の平均草丈、残存する枯死体に関する情報を記録した。上記の調査の結果、水際のヨシほど最大植物高は大きいものの、波打ち際では冬季の波浪による撹乱の影響で草丈の低下も見られた。陸側のヨシの下層にはカサスゲが多く侵入し、さらにはつる植物などの人里植物の侵入が見られた。陸側であっても湖水の供給がみられた微地形では水際のヨシと同様の生育が見られ、撹乱の影響も少なかった。その後盛夏になるにしたがいその傾向は消失、あるいは逆転していった。これまでの地下水の流向流速測定の結果や有底枠実験池での実験結果とすりあわせ、総合的に解析を進めている所である。
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