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2007 年度 実績報告書

国立公園をモデル区域としたランドスケープ構成要素の変動要因の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18510027
研究機関独立行政法人森林総合研究所

研究代表者

千葉 幸弘  独立行政法人森林総合研究所, 植物生態研究領域, 室長 (90353771)

キーワード生態的多様性 / 人間活動 / 自然環境 / 生態系機能 / 社会経済分析 / 地理情報システム / 空間構造 / ランドスケープ
研究概要

自然保護区域における動植物相およびその生息環境の変化、ならびに社会経済的変化に伴って変化するランドスケープとその構成要素の変貌を明らかにして、自然環境保全区域におけるランドスケープ機能の評価手法を解明することを目的とする。本年度は、日光国立公園内の戦場ケ原を中心とする奥日光地域を対象に、1952年から2000年までの地形図および航空写真から土地被覆区分図を作成した。土地被覆区分ごとに、その面積や空間配置を年次ごとにGISソフトウエア(Arc GIS,ESRI)を用いて解析した。今回解析対象とした戦場ヶ原および小田代ケ原を中心とする湿原面積は1952年には約244haであったが(ラムサール条約登録時(2005年)の「奥日光湿原」面積は260.1ha)、その面積は年々減少して2000年時点には約144haとなり40%がすでに消失していた。小田代ケ原の湿原はもともと面積が狭く、1950年頃に隣接する上流域が皆伐されたことに伴う土砂流入が原因と考えられるが、湿原面積が顕著に減少していた。奥日光地域では戦鋒の農地開拓やカラマツ林の拡大造林による影響が相まって、湿原面積の減少速度は平均約2.1ha/年に及び、21世紀中には消失する可能性がある。特に、面積が小さい小田代ケ原ではかなり早い段階で湿原が失われる可能性が高い。消失した湿原は地表面の乾燥化が進行するため、二次草原や樹林地へと変化する。なお、奥日光における過去の気象データを見る限り、地球温暖化や乾燥化の兆しは確認されていない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 高齢化する人工林の今後2007

    • 著者名/発表者名
      千葉 幸弘
    • 雑誌名

      森林技術 789

      ページ: 24-25

  • [学会発表] ヴァーチャル森林を利用した林分改変効果の判定モデル2007

    • 著者名/発表者名
      千葉 幸弘
    • 学会等名
      第118回日本森林学会
    • 発表場所
      九州大学
    • 年月日
      20070400

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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