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2006 年度 実績報告書

無曝気・バルキング制御不要の新規DHS法によるフェノール・アンモニア含有廃水処理

研究課題

研究課題/領域番号 18510081
研究種目

基盤研究(C)

研究機関木更津工業高等専門学校

研究代表者

上村 繁樹  木更津工業高等専門学校, 環境都市工学科, 准教授 (60300539)

キーワード連結式DHS / アンモニア / 亜硝酸 / 硝酸 / フェノール / コークス炉ガス洗浄排水
研究概要

本研究では、高有害有機物・高アンモニア廃水のより適切な処理方法の開発を目的に、曝気による処理コストが一切かからず、汚泥浮上やバルキングなどの異常現象も全く発生しない下向流スポンジ懸垂型(DHS)リアクターを、活性汚泥法に代わる新しい排水処理プロセスとして検討した.具体的には、新たなDHSの適用性拡大のため複数のDHSを組合せ、各DHSにそれぞれ生物学的に異なった役割を課す「連結式DHS方式」を開発し、フェノールのような難分解性物質の分解とアンモニアの硝化・脱窒を同時に行う画期的処理方式を提案する.本年度は、連結式DHS実験装置を作成し、フェノール・アンモニア含有人工廃水による、有機物酸化・アンモニア硝化特性を連続実験により把握した.本研究で用いたDHSは1台あたり、底辺28.3mm、高さ14.1mm、幅20mmの三角柱ポリウレタンスポンジを高さ2mのアクリル板に5mm間隔で60個(スポンジ総容量:240cm^3)貼り付けた.実験開始後87日目までは2台を、それ以降は3台のリアクターを連結させた.各リアクターを1st、2nd、3rdリアクターとする
COD平均除去率は全実験期間を通して1stで84%、2ndで91%、3rdリアクターで94%であった.最大COD容積負荷=18.8kg-COD・m^<-3>・d^<-1>で、平均89%もの除去率を得ることができた.
全実験期間を通して1stではほとんどNO_2^--NやNO_3^--Nは検出されず、NH_4^+-Nの酸化は主に2nd以降で行われていた.最終的にNH_4^+-Nの酸化を促進するためにHRTをリアクター1台当たり4時間、計12時間とした結果、実験開始後345日目で、3rd流出水中のNH_4^+-N 10mg・l^<-1>、NO_2^--N 179mg・l^<-1>、NO_3^--N 107mg・l^<-1>とほぼ完全にNH_4^+-Nを酸化できた.このように、本研究では、「連結式DHS」を、代表的な高塩分含有排水であるコークス炉ガス洗浄排水に適用したところ、複雑な制御や人為的エアレーションを一切必要とせずに、高い有機物除去能とアンモニア酸化能を有するプロセスを開発できた.

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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