研究課題/領域番号 |
18510105
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研究機関 | 県立広島大学 |
研究代表者 |
江頭 直義 県立広島大学, 生命環境学部, 教授 (90094060)
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研究分担者 |
三苫 好治 県立広島大学, 生命環境学部, 准教授 (20301674)
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キーワード | 電解発光 / イムノリポソーム / インフルエンザウイルス / ルテニウム錯体 / ヘマグルチニン / BSA / 迅速検出法 |
研究概要 |
電解発光とリポソームを組み合わせた新規検出法について、今年度はインフルエンザウイルス表面の突起であるヘマグルチニン・タンパクの迅速高感度分析に展開した。ヘマグルチニンの部分ペプチド、ヘマグルチニン・タンパク、ウイルスの順に検出の検討を進めた。 1.BSAタンパクの検出:主にリポソーム上の抗体数、リポソーム濃度及び抗原抗体反応時間の最適化により、モデルタンパクとしてのBSAの高感度化を進め、90分以内で約10^<-15>mol/50μLの感度を達成した。これにより測定手法を確立することができた。 2.ヘマグルチニン・ペプチドの検出:A型インフルエンザ・ヘマグルチニンのアミノ酸配列の保存領域のペプチド(20アミノ酸)に対する抗体が同研究者から提供され、この抗体を使用したイムノリポソームを調製した。ペプチドを電極表面に固定化し、様々な濃度のペプチドを添加した後、イムノリポソームを加えた。抗原抗体反応後、電解発光を測定し、attomoleオーダの約10^<-17>mol/mLのペプチド検出が可能となった。 3.ヘマグルチニン・タンパクの検出:遺伝子工学的手法で調製したヘマグルチニンを電極に固定化した。ヘマグルチニンについて同程度の感度が得られた。 4.インフルエンザウイルスの検出:不活性化したA型ウイルスを同様に測定すると数100個/mLの検出が可能であることが明らかとなった。 以上、本研究成果は、新規分析法を開発し、インフルエンザウイルスの迅速高感度検出に成功した。本手法は他のウイルス、さらに様々なタンパクの検出に有効であり、今後幅広い適用への展開が期待される。
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