研究課題
基盤研究(C)
1.デンドリマーの合成・精製:マロン酸エステルとアクリル酸エステルのMichael反応から誘導されるビルディングブロックを用いて末端数32のデンドリマー(G3)までを合成し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。G3で分子量分布<1.07のものが得られている。2.デンドリマーの分子量決定、ESI-MSの測定:分子量分布幅が狭く純度が高い試料について、ESI-MSの測定を徳島文理大山口健太郎教授に依頼した。ほぼ、分子量を確定し構造確認が可能な測定データが得られた。3.デンドリマーの粒子径測定による粒子形状特性の検討:動的光散乱法を用いてメタノール中でのGo(末端数4)からG3までの粒子径の測定をおこなった。これら溶媒中では世代数が増すに従いデンドリマー末端が内側に入り込み、計算上の分子の形状から大きくずれていることがわかりた。4.NMRによる粒子形状特性の検討:500MHzのNMRを用い種々の測定法を併用して、G3デンドリマーのHおよびCのシグナルの帰属をおこなった。NOESY,ROESY測定により、末端のt-ブチル基が分子のかなり内側のエチレンオキシ基と相関していることを見出した。これは粒子径測定の結果を支持するものである。極性、プロトン供与性などの性質の異なる種々の溶媒中でのG3デンドリマー分子の形状変化についての検討をおこなったが、NMRからはそのような変化は見出せなかった。5.細胞認識能をもつデンドリマーの設計合成とそのバイオアッセイ:G3ポリエステルデンドロンの周辺部にマンノース、焦点部に蛍光物質を結合させ化合物がマンノースを認識するマウス腹腔細胞に効率よく細胞に取り込まれることを確認した。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (8件)
Chem.Lett. 36
ページ: 498-499
J.Photopolym.Sci.Technol. 20
ページ: 277-278
Chem. Lett 36
J. Photopolym. Sci. Technol 20