研究概要 |
現実の問題への適用を念頭に置き、主として種々の分野への適用の可能性を探った.その結果として次のような実績を上げることができた。 1.PSOの解の精度を上げるために,良い解の近傍には更によい解がある可能性が高いという想定のもとに、ある条件を満たしたときによい解の近傍を精査するルーチンを組み込み、ハイブリッド法を開発してPSOの効率向上を行った。 2.DEPOの配置問題を取り上げ、単独DEPOの配置問題,及び複数DEPOの配置問題に対してPSOを適用することによって短時間に精度のよい解を得ることができるようになった。 3.JSS問題をPSOを用いて効率良く解くアルゴリズムを提案した。その際にアクティブスケジュールしか生成しない、マシンがジョブを選ぶ、各マシンでその時点で処理できるジョブのうち優先順位の高いものを選ぶ等の工夫を行い、従来のアプローチと比べ処理時間が大幅に短縮できるとともに、問題のサイズが大きくなった場合には解の精度も向上した。 4.大量のデータを効率よく分類するための新しいクラスタリングアルゴリズムを提案した。これは既存のACCアルゴリズムにある条件の下で類似とみなされるデータを結合させる機能を追加することにより、従来のアルゴリズムに比べクラスタリング速度が大幅に向上し、大量データへの適用が可能になった。 5.PSOにおいて定義域からPARTICLEが飛び出した場合に,定義域内のどの点に戻すかによって解の収束に大きな影響を及ぼすことより、どの点に戻すのが最も効率的かを実験を通して提案し、更には著名なテスト関数を用いて確認している。 6.上記1.で提案されたPSOの解の近傍探索ハイブリッド法において、各種パラメータの組み合わせが解の精度と計算時間に大きな影響を及ぼすことから、その特性を明らかにし、組み合わせによる違いを調べ、テスト関数による数値実験で確認している、
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