研究概要 |
本研究は,ASEAN諸国に構築された自動車部品相互補完システムを,販売・生産・在庫・輸送の諸機能を持つグローバルな双方向ネットワーク型サプライチェーンプロセスとみなし,わが国自動車製造業がASEAN諸国に構築した自動車部品相互補完システムをモデルに,域外需要を考慮して,製品及び構成品・部品の物及び情報の流れをもとに,販売・生産・在庫・輸送システムを数学モデルに定式化し,全体最適化を図るためのサプライチェーンマネジメントに関する理論解析を行うとともに,情報システムの設計・開発を試みることを目的とし,今年度は,主として以下のことを明らかにした. (1)関係資料をもとにASEAN4における自動車部品相互補完システムの最近の動向を明らかにした.(日本生産管理学会第25回全国大会で研究発表) (2)タイの自動車及び自動車部品製造会社数社を訪問して聴き取り調査し,「アジアのデトロイト」を目指す現地の状況を把握した. (3)ASEAN域内のみならず,域外への輸出も考慮した販売・生産・在庫・輸送システムを数式モデルに定式化し,その理論解析を試みるとともに,数値実験による実証的研究を試みた.(日本ロジスティクスシステム学会第9回全国大会で研究発表,7^<th> APIEMSで研究発表,国際学会誌に投稿準備中) (4)双方向のネットワーク型サプライチェーンプロセスの物流システムの応用として,輸送用包装材を対象に,共同研究者と静脈物流システムの設計・開発を試みた.(日本ロジスティクスシステム学会誌掲載日本経営工学会論文誌掲載,International Journal of Logistics and SCM Systems誌掲載,2^<nd> ILLSで研究発表).
|