本年度の研究内容は以下の通りである。 1.サハリン油田・天然ガスプロジェクトが北海道に及ぼす影響評価(2) (1)魚場に及ぼす評価(平成18年度からの継続) 北海道についての漁場の被害は、網走市において油流出事故による季節別の魚場への想定される損害額(稚貝等への投資など積算可能な投資額に加え、ナホトカ事故時の漁業被害実績にのっとった被害額、ナホトカ事故時に漁業共同組合が請求した漁業被害額等考えられるケースを想定)を推算した。網走市において油流出事故による季節別の魚場への想定される損害額推定に係わるデータについては、これまで代表者の研究で構築してきたデータを使用した。 (2)生態系への被害予測・評価(平成19年度からの継続) 生態系についての危険度は、北海道環境科学研究センター、東京農業大学網走校との共同により、ゴマフアザラシの生息域データをGIS表示し、潜在的に油流出の被害を受ける可能性を評価した。HEPを用いた潜在的な生息地の評価についてはデータ不足であり、十分な評価ができなかった。今後の課題としたい。 2.サハリン油田・天然ガスプロジェクトに伴う環境災害危険度評価 これまでに得られた危険度をGIS上に表示し、環境災害に伴う危険度評価を行なった。 3.研究のまとめ
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