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2006 年度 実績報告書

独立期以降におけるインド農業発展の制度的要因:西ベンガル州の事例

研究課題

研究課題/領域番号 18510214
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京大学

研究代表者

中里 成章  東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (30114581)

キーワード土地改革 / 農業発展 / 食糧問題 / 経済援助 / ベンガル / インド
研究概要

インドの食糧穀物の生産量は、1960年度から2000年度までの40年間に2.4倍増加した。本研究計画は、インド農業の持続的成長を可能にした制度的要因を、米作地帯の西ベンガル州を事例として、社会経済史の観点から実証的に究明することを目的とする。また国際的要因を重視し、米国がインドの農業政策の形成に及ぼした影響の程度を検証することも、もう一つの目的である。
初年度に当たる今年度は、次のような基礎的な調査を行い、ある程度の成果を挙げることができた。
(1)東洋文化研究所の図書室が耐震補強工事のために閉鎖されるので、インド農業関連の文献やマイクロフィルムを調査し、別の場所に避難させ、研究計画の遂行に支障が起こらないようにした。また2次文献のサーベイを行った。
(2)ニューヨークのフォード財団の研究センターで文献調査を行った。1952年から69年までニューデリー事務所長を務めたD・エンスミンガーの文書の調査をほぼ終えた。またニューヨーク市立図書館で、北インドの農村開発計画を進めたA・メイヤーの文書を閲覧した。これらの調査を通じて、ネルー首相や計画委員会が、農村開発計画に関しては、アメリカの専門家の助言を積極的に受け入れ、政策決定に利用していたことを明らかにしえたと思う。
(3)コルカタの西ベンガル州公文書館と州知事公邸記録室、デリーのインド国立公文書館とネルー記念図書館で、農業問題関係の公文書と私文書の基礎的な調査を行った。インド政府の公文書公開は遅れているが、西ベンガル州知事公邸記録室が有望であることが判明した。来年度以降この記録室で公文書の系統的な調査を行うことに決め、今年度は40年代の文書の調査を行った。
(4)今年度発表した雑誌論文「日本軍の南方作戦とインド」は、独立後の農業政策の形成に大きな影響を与えたベンガル大飢饉(1943年)の背景を明らかにしたものである。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 日本軍の南方作戦とインド-ベンガルにおける拒絶作戦(1942〜43年)を中心に-2007

    • 著者名/発表者名
      中里 成章
    • 雑誌名

      東洋文化研究所紀要<東京大学> 151

      ページ: 149-218

  • [雑誌論文] Local Networks and Riot Systems : The Case of the Calcutta Disturbances of August 19462007

    • 著者名/発表者名
      Nariaki Nakazato
    • 雑誌名

      Paper presented at Seminar on 'Human Security in South Asia', Dept. of History, Calcutta Univ., 28-29 November 2007

      ページ: 15

  • [雑誌論文] Factory Workers and the Calcutta Disturbances of August 19462006

    • 著者名/発表者名
      Nariaki Nakazato
    • 雑誌名

      Paper presented at International Conference on Labour History, Delhi University. & CSDS, 1-3 November 2006

      ページ: 17

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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