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2007 年度 実績報告書

DV被害者支援のためのシェルターとステップハウスの空間とシステムに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18510232
研究機関京都府立大学

研究代表者

上野 勝代  京都府立大学, 人間環境学部, 教授 (90046508)

研究分担者 町田 玲子  京都府立大学, 名誉教授 (10046493)
宮嶋 邦明  京都府立大学, 福祉社会学部, 教授 (80046507)
上掛 利博  京都府立大学, 福祉社会学部, 教授 (30194963)
佐々木 伸子  長岡工業高等専門学校, 環境都市工学科, 准教授 (90259937)
吉中 季子  大阪体育大学, 健康福祉学部, 助教 (70434800)
キーワードドメスティック・バイオレンス / シェルター / 被害者支援 / 婦人相談所 / DVセンター
研究概要

本年度の研究としては、当初の計画どおり、DV施行後6年を経過したわが国におけるシェルター空間の実態調査を行った。あわせて、最終的な提案をするための情報として重要な先進事例として昨年度行ったデンマークでの補足調査も実施した。
わが国でのシェルター空間としては、公的部門では、全国の婦人相談所43箇所、民間部門ではシェルター33箇所を対象にアンケート調査とヒアリング調査を2007年7月から2008年1月にかけて行った。アンケートの回収数は公的部門35箇所(回収率81.4%)、民間部門11箇所(回収率33.3%)である。その結果、以下のことがわかった。(1)婦人相談所においては、前回2003年実施した調査よりも個室化やバリアフリー化が進んでいる。特に、DV防止法後に新築・改築された施設は、トイレや居室のインテリア、プレイルームの設置など、空間改善が進んできている。他方、DV被害者や支援者への殺傷事件が起こったことで、防犯面での対策が強化され、同施設内にある相談部門を訪ねる相談者がアクセスしにくくなったという新たな課題も生じてきた。(2)民間シェルターにおいては、前回調査と変わらず、個室化が図られ、アットホームな環境を維持するための工夫がなされていたが、最大の問題は、依然として財政面での脆弱さにあった。このため、この3年間の間に財政上の理由で閉鎖されたシェルターや近いうちに辞めねばならなくなることでの不安を語るシェルターもあった。なお、民間シェルターと行政とのパートナーシップが成功した例としては鳥取県でのケースがあった。
デンマークでの補足調査は、2007年9月に代表的なシェルター4箇所のヒアリング調査を行った。ここでは、シェルター立ち上げた民間の活動やノウハウを行政が貴重な地域資源として評価し、財政的支援がなされ、シェルター空間は多様な共用スペースを確保していることがわかった。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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