研究概要 |
本邦では, 多くの女性医師が早期に離職しており, 昨今の医師不足の一因である可能性があるが, その詳細なデータは存在しなかった. 本調査は2校の私立医科大学を卒業した女性医師全員に郵送法によるアンケート調査を実施した. 離職を経験したことのある女性医師は73%に達し, その85%が卒後10年以内に離職していた. 原因は, 妊娠・出産との両立の困難な労働環境であった. 一方, 常勤の女性医師で, 助手以上の役職に就いている医師は, 12.4%, 教授は1人もいなかった. 女性医師が継続的な就労を可能とする労働環境の整備が急務であると考えられた.
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