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2007 年度 実績報告書

自己決定原里の理論的・実証的研究-医療従事者の自己決定を素材に

研究課題

研究課題/領域番号 18520018
研究機関琉球大学

研究代表者

小柳 正弘  琉球大学, 法文学部, 准教授 (20186828)

研究分担者 田中 朋弘  熊本大学, 文学部, 教授 (90295288)
中村 直美  熊本大学, 法学部, 教授 (60039980)
永田 まなみ  熊本大学, 医学部, 講師 (40295150)
小川 寿美子  名桜大学, 人間健康学部, 准教授 (20244303)
本村 真  琉球大学, 法文学部, 准教授 (30274880)
キーワード自己決定 / パターナリズム / 医療
研究概要

本年度は、理論的には、自己決定という理念の系譜と展開を、「私」の自己決定と「私たち」の自己決定とのせめぎ合いというかたちであとづけるとともに、自己決定がそれにかかわる諸要素のどのようなトレード・オフにかかわっているかを、組織のなかにおける自己決定のありかたやパターナリズムと自己決定との関係などを素材に検討した。このような理論的考察は、自己決定と他者とのかかわりを思想史と現代社会の両面において具体的に明らかにするものとして意義がある。
また、実証的には、医療従事者が、医療にかかわるさい、どのような要素を考慮にいれて、自分なりの判断や選択をおこなっているかについて、一般的な認識をたずねるアンケート調査を、医師や看護師350名ほどを対象におこなった。アンケートの内容としては、先年度の予備調査(聞き取り調査)で標準的なひとつのモデルを抽出することがきわめて困難であることがあきらかになったので、自己決定のありうるパターンや考慮されうる諸要素をさまざまに探索するものとした。結果の分析自体は研究計画において20年度におこなうことになっているが、こうした調査は、自己決定一般の構造を抽出する素材としてだけでなく、従来、医療現場においてあまり意識されることのなかった医療従事者の自己決定の「存在」や「困難さ」や「可能性」を具体的に検討の対象としている点で、調査として先駆的なものである。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) 図書 (4件)

  • [雑誌論文] パターナリズムと当事者主権2007

    • 著者名/発表者名
      小柳正弘
    • 雑誌名

      琉球大学法文学部紀要『人間科学』 20

      ページ: 35-64

  • [学会発表] 「自己決定」の系譜と展開2007

    • 著者名/発表者名
      小柳正弘
    • 学会等名
      熊本大学生命倫理研究会・シンポジウム「徹底討論・自己決定2:その歴史と現在」
    • 発表場所
      熊本大学・くすの木会館
    • 年月日
      2007-10-27
  • [図書] 自己決定論のゆくえ-哲学・法学・医学の現場から2008

    • 著者名/発表者名
      小柳正弘, ほか15名の共著
    • 総ページ数
      22-42
    • 出版者
      九州大学出版会
  • [図書] パターナリズムの研究2007

    • 著者名/発表者名
      中村直美
    • 総ページ数
      320
    • 出版者
      成文堂
  • [図書] 経済倫理のフロンティア2007

    • 著者名/発表者名
      田中朋弘, ほか5名の共著
    • 総ページ数
      32-59
    • 出版者
      ナカニシヤ出版
  • [図書] 工学倫理-応用倫理の接点2007

    • 著者名/発表者名
      田中朋弘, ほか6名の共著
    • 総ページ数
      78-92
    • 出版者
      理工図書

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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