研究課題/領域番号 |
18520019
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
松阪 陽一 首都大学東京, 人文科学研究科, 准教授 (50244398)
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研究分担者 |
野本 和幸 創価大学, 文学部, 教授 (70007714)
丹治 信春 首都大学東京, 人文科学研究科, 教授 (20112469)
岡本 賢吾 首都大学東京, 人文科学研究科, 教授 (00224072)
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キーワード | 哲学 / 西洋哲学 / 論理学 / 意味論 |
研究概要 |
本年度は昨年度に引き続き、各研究者が本格的な研究を遂行する時期としての位置付けられており、各研究者がこの段階で得ている着想の展開、並びに成果の検討に重きを置いた活動をした。特に、2008年11月1日から2日にかけて行った研究合宿では、岡本賢吾が、Gentzenのシークエント計算からいかにして命題の概念を取り出すのかに関する研究発表を行った。岡本の発表は、そうして得られた命題概念と、量子力学における重ね合わせの概念や、後期ウィトゲンシュタインの数学の哲学を関連づけるという着想に基づくものであったが、その際、日本における論理と数学の哲学研究の第一人者の一人である金子洋之教授(専修大学)をお招きし、貴重な意見を頂き、非常に活発な検討の機会となったことは幸いであった。本年度においてもまた、研究上必要な文献の収集と専門知識の吸収作業もまた平行して進めた。上記合宿時には、岩本敦氏(首都大学東京・非常勤講師)と山田竹志氏(東京大学大学院)に、それぞれ「フレーゲの実数論」と「自然数概念と非可述性」と題した講演をお願いし、論理学と数学の哲学、言語哲学との接点について討論を行った。これらは特に岡本の研究領域と深い関係にあるものであるが、野本和幸や研究代表者の松阪陽一が研究対象としているフレーゲの論理学や言語哲学にとっても、非常に興味深い発表であり、参加者はこれらの領域についての理解を深めることができた。
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