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2008 年度 実績報告書

概念形成へのメタファの関与に関する現象学的、認知言語学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18520020
研究機関名古屋大学

研究代表者

宮原 勇  名古屋大学, 大学院・文学研究科, 教授 (90182039)

研究分担者 宮浦 国江  愛知県立大学, 外国語学部, 教授 (50275111)
キーワード現象学 / 認知言語学 / カテゴリー / イメージ・スキーマ
研究概要

研究代表者宮原は分担者宮浦と共同で「認知言語学」(Cognitive Linguistics)と現象学的言語論の統合の試みを行い、言語カテゴリー生成の一般理論の構築が目指された。そこでは、<カテゴリー生成の過程にとって具体的な身体的経験が根底において機能し、特に抽象的概念の形成やその理解にはメタファが深く関与している>ことが明らかとなった。また、その成果を承けて具体的に基本的な「哲学概念」を事例として、概念形成に際してメタファがどのように関与するかを解明した。つまり、各哲学概念の意味内容を最新の認知言語学のアナロジーやメタファに関する理論によって解明し、それぞれの基本的な哲学概念の根底に込められている「根本的経験」の解明をするとともに、最終的にはアナロジーやメタファに関わる人間の根源的認知能力を現象学的観点から解明した。そして、さらに今年度から、ラネカーの認知言語学の基本概念とイメージ・スキーマ理論の具体的分析の検討を、「参照点」構造、「ランドマーク・トラジェクター」構造、「時間的プロセス」構造といった項目に焦点を当てて行った。また、その際には、認識の志向性の働きがそのような認知構造の生成にどのように関わるかを分析した。また、認識にとっての概念的枠組は、「一般的知識」として、人間の意識の中にどのように蓄積されているか、認知言語学での「カテゴリー化」は、イギリス経験論で議論された「抽象化」や現象学で開明されてきた「概念形成」の理論と、どのような点が違うのか、プロトタイプ理論において、プロトタイプとは、典型事例なのか、あるいは一般概念なのか、つまり、プロトタイプは、tokenなのか、typeなのか、に関して「曖昧なる表象」と「ネットワーク」という二つの概念を結びつけることにより解明しようとした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 「間投詞」を認知言語学的に捉えなおす2008

    • 著者名/発表者名
      宮浦国江
    • 雑誌名

      日本認知言語学会論文集 第8巻

      ページ: 245-255

    • 査読あり
  • [学会発表] 抽象概念の形成とcopula文の構造について-認知言語学と哲学的言語論の視点から-2008

    • 著者名/発表者名
      宮原勇
    • 学会等名
      京都言語学コロキアム
    • 発表場所
      京都大学大学院人間・環境学研究科
    • 年月日
      2008-12-13
  • [学会発表] 認知言語学と現象学的言語論の可能性 -イメージ・スキーマ理論と志向性分析の統合の試み2008

    • 著者名/発表者名
      宮原勇
    • 学会等名
      京都言語学コロキアム年次大会
    • 発表場所
      芝蘭会館
    • 年月日
      2008-08-23
  • [学会発表] 概念化と言語における「気もち」の役割 -[X is X is X]を例として2008

    • 著者名/発表者名
      宮浦国江
    • 学会等名
      京都言語学コロキアム年次大会
    • 発表場所
      芝蘭会館
    • 年月日
      2008-08-23

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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