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2006 年度 実績報告書

空間の表象に関する宗教民俗学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18520053
研究種目

基盤研究(C)

研究機関慶應義塾大学

研究代表者

鈴木 正崇  慶應義塾大学, 文学部, 教授 (10126279)

キーワード宗教学 / 民俗学 / 文化人類学 / 民俗宗教 / 空間の表象
研究概要

本研究の目的は、イメージと現実の間を揺れ動く「空間の表象」を軸に、宗教民俗の生成と変容という観点から、地域研究を再考することである。本年度は、実践によって生成される空間がどのように「表象」されるのかを分析することに主眼を置きつつ、以下のような調査・研究を行った。
鈴木正崇(研究代表者)は、5月に行った山口県防府市野島で三作神楽の調査などを通じて、神楽の空間の表象に関して考察した。
中山和久(以下、研究協力者)は9月に篠栗四国霊場の札所・遍路宿の調査を行い、鉄道と観光が大正以降、篠栗町を「霊場」化させた主な変数であることを明らかにした。
宮下克也は9月に士族門中宗家の現地調査を行い、門中が存在しないとされる宮古島からも、宗教的職能者を通じて自己を首里士族門中の子孫と信じ参拝に訪れるケースを確認した。
谷部真吾は8月の調査から、静岡県周智郡森町で2004年に実施された提灯行列が合併によって町名が失われることへの反発という意味を持っていたことを明らかにした。
織田竜也は7月に出島和蘭商館跡の復元整備事業について現地調査を行い、その目的が出島の「顕在化」を中心とする「史跡保存」と「観光資源化」であることを明らかにした.
浅川泰宏は9月の徳島県での調査から、遍路空間整備運動が四国遍路という文脈を流用して再構成されるローカルな「表象の道」と捉えられることを指摘した。
市田雅崇は9月に金沢で文書調査を行い、神仏分離時にムラの寺社レベルで主体的な対応が行われたことを発見した。
宮坂清は8〜10月に伊豆半島にてエコツアーの調査を行い、観光業に都市からの移住者が「エコの論理」とともに参入していることを見いだした。
以上の調査・研究については、2006年6月、10月、11月、2007年1月に研究会議を開催し、いずれも本研究のテーマである空間論的な宗教民俗の生成に関連するものとして確認・共有した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] 観光資源としての歴史空間-長崎市出島和蘭商館跡の復元整備事業2007

    • 著者名/発表者名
      織田竜也
    • 雑誌名

      人間と社会の探求 第63号(印刷中)

  • [雑誌論文] 日本の祭祀芸能における遠山霜月祭の位置2006

    • 著者名/発表者名
      鈴木 正崇
    • 雑誌名

      遠山霜月祭の世界-神・人・ムラのよみがえり-

      ページ: 94-100

  • [雑誌論文] 占いの世相史2006

    • 著者名/発表者名
      鈴木 正崇
    • 雑誌名

      新谷尚紀・岩本通弥編『都市の生活リズム』

      ページ: 91-119

  • [雑誌論文] 念仏と修験-千葉県船橋市の天道念仏の事例から2006

    • 著者名/発表者名
      鈴木 正崇
    • 雑誌名

      福田晃・山下欣一編『巫覡・盲僧の伝承世界』 第3集

      ページ: 86-135

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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