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2006 年度 実績報告書

非欧米型宗教間対話と政治状況の相関関係:東アジア・中東を中心にして

研究課題

研究課題/領域番号 18520056
研究種目

基盤研究(C)

研究機関同志社大学

研究代表者

小原 克博  同志社大学, 神学部, 教授 (70288596)

キーワード宗教間対話 / 多元主義 / 原理主義 / 東アジア
研究概要

宗教間対話あるいは宗教の神学において、比較的広く用いられている類型に排他主義、包括主義、多元主義がある。そして宗教多元主義の立場からは、しばしば、排他主義や包括主義は克服されるべき前時代的なモデルとして批判されてきた。本年度は、そうした従来の宗教問対話モデルでは説明できない事例として「原理主義」に注目し、それを欧米だけでなく日本近代史との関係において研究した。
「原理主義」と名指しされる宗教復興現象の多くに、多元主義的な啓蒙的価値・近代主義に対する抵抗の姿勢を見ることができる。それは単にプレモダンへの伝統回帰ではなく、モダニズムの影響を多分に受けながら、それに包摂されない価値観を打ち立てようとしているという点ではポストモダンとさえ言い得る要素を有している。
そのことを近代日本宗教史と比較することを通じて、日本においても「ファンダメンタルなもの」を追求することによって、西洋近代と対峙しようとした類似の思想構造があることを認識するに至った。近代化を急いだ日本の場合には、プレモダン・モダン・ポストモダンが一時期に混在し、結果的に、そのことが戦争や植民地主義を正当化するイデオロギーにつながっていったことを考察することができた。
本年度の研究成果の一部を、アメリカ宗教学会年次大会(2006年11月、ワシントンD.C.)で"Conflicts between religious and modern values in post-Meiji Japan : A comparative monotheistic study"として、また、日本基督教学会近畿支部会(2007年3月、神戸女学院大学)で「宗教多元主義モデルに対する批判的考察-「排他主義」「包括主義」の再考を通じて」として発表した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 図書 (2件)

  • [図書] EUとイスラ-ムの宗教伝統は共存できるか--「ムハンマドの風刺画」事件の本質2007

    • 著者名/発表者名
      森 孝一 編著
    • 総ページ数
      382
    • 出版者
      明石書店
  • [図書] 原理主義から世界の動きが見える--キリスト教・イスラ-ム・ユダヤ教の真実と虚像2006

    • 著者名/発表者名
      小原 克博, 中田 考, 手島 勲矢
    • 総ページ数
      289
    • 出版者
      PHP研究所

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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