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2007 年度 実績報告書

スペイン美術史と古典古代の遺産-基礎資料の構築と解析

研究課題

研究課題/領域番号 18520102
研究機関早稲田大学

研究代表者

大高 保二郎  早稲田大学, 文学学術院, 教授 (70118503)

キーワードスペイン / イベリア / 古典古代 / ベラスケス / ゴヤ / ピカソ
研究概要

目的と方法
本年度の調査研究は、昨年収集した多くの資料、文献の整理、および図版や写真類の分類と考察から着手した。
それらは主として、1 古代美術そのものに関連するもの、2 16世紀以降の近世、近代の美術家と、古典古代の美術作品との類縁性、あるいはそこからの影響に大別される。無論、本研究の主たる目的は後者にあるが、前者への正確な知識と理解なくしては、真の意味で後者の研究は成立し得ないであろう。
ここ十数年来、スペインの各地方では、各地域単位で古代イベリア美術を中心として発掘、調査の成果が目覚ましく、全地域を、しかも絵画や彫刻、遺跡までも含めて扱うことの困難さを痛感し、一地方に限定することとした。すなわち、アンダルシーアからレバンテ地方の地中海沿岸に残され、あるいはそこから出土した特徴的な陶器画類を研究対象に絞り込むことになった。それらが古代イベリア美術における典型的な造形で、もっとも特徴的であると判断したからである。
成果
以上を踏まえて、造形上明らかとなるのは、そこに描かれた絵が単色で、有機的、原初的で生命感にあふれるフォルムのもとに戦士、狩人、動物、魚の姿が活写されている。それらは、日本における縄文的造形の伝統に類比されるだろう。かくしてベラスケス、ゴヤ、ピカソ、ミロ、ダリ、タピエスなど、近代以降の主たる芸術家たちの独創的な表現に何らかな形で導かれるのである。
(補遺 ベラスケスに関しては、地中海学会月報308号(2008年3月)参照)

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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