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2008 年度 実績報告書

スペイン美術史と古典古代の遺産-基礎資料の構築と解析

研究課題

研究課題/領域番号 18520102
研究機関早稲田大学

研究代表者

大高 保二郎  早稲田大学, 文学学術院, 教授 (70118503)

キーワードスペイン / イベリア / 古典古代 / ベラスケス / ゴヤ / ピカソ / エル・グレコ / リベーラ
研究概要

目的イベリア半島の古代美術、とりわけローマ帝国支配以前の、「イベリア美術」と通称される紀元前8-3世紀頃の彫刻、陶器画作品の全体像やその特質を明らかにすると同時に、それらの造形上の形式や精神がその後、中世を経て近代に至るまでどのように継承されたのか。一方、イベリア美術と、一般に古典古代と呼ばれるギリシア・ローマ的な美術作品のもつ造形精神との関連を比較しつつ、スペイン的な美術形式の姿を明らかにする。
方法イベリア半島の古代美術は、そこで展開された民族の興亡を的確に反映しており、イベロ人と呼ばれる原住土着民(北アフリカ、サハラからか?)が住み着いていたところに時系列で言えば、前1000年以降、ケルト人、イベロ人との混血のケルトイベロ人、フェニキア人、カルタゴ人、ギリシア人、そしてローマ人たちが侵入して、半島東の地中海沿岸から南部(今日のアンダルシーア)沿岸の弓形帯状の地域に多くの遺品を残している。これらの美術作品を、代表的な作例をえらび、比較分析する方法を採った。
成果ギリシア人の美術は前580年、地中海沿岸の北方エンポリオンの植民都市の建設を機に導入、移植される一方、フェニキア人の影響による東方的な古代美術が南方を中心に展開される。しかし、いずれも、今日われわれに遺された作例は乏しい。ローマ侵略後のおよそ1500年の間にほとんどが破壊され、失われたからである。とはいえ、それらの遺跡やネクロポリスで、遺骨(火葬の習慣)を納めた奉納像や骨壷、副葬品などを通して古代イベリア美術の造形理念や様式、また特異なテーマや図像も残存、継承された。一方、ルネサンス以降のスペイン美術の古典古代世界との関連は、5名の研究者を招いたフォーラム「スペイン美術と古代世界」(2008年12月13日、セルバンテス文化センター、東京)において詳しい研究報告がなされたので、研究成果報告書において掲載する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] フォーラム スペイン美術と古代世界「スペイン古代美術の残存(継承)・忘却・再興」2008

    • 著者名/発表者名
      大高保二郎
    • 学会等名
      民族藝術学会、スペイン・ラテンアメリカ美術史研究会 共催
    • 発表場所
      セルバンテス文化センター、東京
    • 年月日
      2008-12-13
  • [学会発表] フォーラム スペイン美術と古代世界「ピカソと多様なる古代」2008

    • 著者名/発表者名
      大高保二郎
    • 学会等名
      民族藝術学会、スペイン・ラテンアメリカ美術史研究会
    • 発表場所
      セルバンテス文化センター、東京
    • 年月日
      2008-12-13

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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