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2007 年度 実績報告書

近世初期読本における説話的背景と思想的基盤の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18520116
研究機関東京学芸大学

研究代表者

湯浅 佳子  東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (00282781)

キーワード日本文学 / 説話・伝承 / 思想・宗教 / 読本 / 仮名草子 / 教訓・啓蒙書 / 談義本 / 古典文学
研究概要

19年度は、前年度に引き続き、諸図書館所蔵の読本の書誌調査とそのデータベース化の作業と、全集や雑誌に翻刻された作品について、内容調査を行い、関連する研究論文の収集と内容分析を行った。調査対象は、京都大学図書館、九州大学附属図書館、東北大学附属図書館で、主に初期読本・談義本・仏教説話・仮名草子作品について書誌調査を行い、作品の体裁と内容の面における様式の変遷を考察した。
初期読本の研究については、国文学研究資料館で行われている「近世後期小説の様式的把握のための基礎研究共同研究会」編(代表:大高洋司教授)『読本事典』の執筆に加わり、山東京伝等の読本作品について、書誌と内容の面から解説を行った。
また、初期読本へ影響を与えた仏教説話・仮名草子の研究として、浅井了意の作品『孝行物語』の翻刻・解説を『浅井了意全集』にて行った。このほか、近世初期刊行の怪異小説研究として、「『曽呂里物語』異板二種について-『目覚物語』と大妻本『曽呂里物語』-」、「『曽呂里物語』二話」の論文を執筆し、『雨月物語』等の初期読本へ影響を与えた『曽呂里物語』について、内容分析と書誌調査の報告を行い、口承伝承や先行説話からの影響、後世の怪異小説への影響について考察した。
さらに、初期読本から後期読本への展開という視点からは、江戸後期読本の代表作『南総里見八犬伝』の主要場面を翻刻し、現代語訳を施し、解説を加えた『南総里見八犬伝 名場面集』を執筆し、初期読本から後期読本への内容的な展開を考えた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] 『曽呂里物語』異板二種について-『目覚物語』と大妻本『曽呂里物語』-2008

    • 著者名/発表者名
      湯浅佳子
    • 雑誌名

      東京学芸大学紀要 人文社会科学系 59

      ページ: 171-205

  • [雑誌論文] 『曽呂里物語』二話2008

    • 著者名/発表者名
      湯浅佳子
    • 雑誌名

      近世部会会報 2

      ページ: 1-2

  • [学会発表] 近世初期怪異譚の展開-『宿直草』を中心に-2007

    • 著者名/発表者名
      湯浅佳子
    • 学会等名
      近世後期小説の様式的把握のための基礎研究 第8回共同研究会
    • 発表場所
      国文学研究資料館
    • 年月日
      2007-12-23
  • [図書] 読本事典 江戸の伝奇小説2008

    • 著者名/発表者名
      大高洋司
    • 総ページ数
      54-59, 61-64, 74-77
    • 出版者
      笠間書院
  • [図書] 南総里見八犬伝 名場面集2007

    • 著者名/発表者名
      湯浅佳子
    • 総ページ数
      256
    • 出版者
      三弥井書店
  • [図書] 浅井了意全集 仮名草子編12007

    • 著者名/発表者名
      深沢秋男
    • 総ページ数
      191-317, 488-491
    • 出版者
      岩田書院

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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