まず、代表的な中学校を選定し、『校友会雑誌』の刊行に関するサンプル調査を実施した。対象としたのは、東京府立第一中学校、大阪府立大阪尋常中学校、徳島県立徳島中学校、静岡県立静岡中学校、岩手県立盛岡中学校、秋田県立秋田中学校、石川県立金沢第一中学校、富山県立富山中学校等の、43校である。 さらに、それらの中学校の『校友会雑誌』の内容の検討を行ない、次の項目に沿って比較分析を進めた。 a.『校友会雑誌』の名称 b.どのような誌面の構成が行なわれていたのか、 c.各欄および各項目の名称とその変化 d.編集方針と、原稿を採用・掲載する条件はどのようなものであったのか e.編集体制はどのように組まれていたのか f.執筆・寄稿者とその推移 g.刊行の頻度と頁数 特に、編集方針や編集体制については、「編集後記」や「彙報」欄に注目し検討を進めたが、記載されていないものも多く、今後、分析方法を再検討していくこととした。 また、来年度に行なう、全国の旧制中学校へのアンケート調査のために、データベース化を進めている。
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