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2006 年度 実績報告書

シェイクスピア演劇における航海とナショナリズムに関する考察

研究課題

研究課題/領域番号 18520195
研究種目

基盤研究(C)

研究機関京都大学

研究代表者

廣田 篤彦  京都大学, 文学研究科, 助教授 (40292718)

キーワード英米文学 / 演劇 / 航海 / ナショナリズム
研究概要

本年度は二年計画の初年度として、シェイクスピアのエリザベス朝期の劇作品と古典古代以来の文学的伝統との関係に焦点を当てて、主に以下の三方向から研究を進めた。
1.Titus Andronicusにおいてアエネアスが「放浪の王」として言及されていることから出発して、『アエネイス』以来の文学的伝統のエリザベス朝文学における扱われ方を考察した。Dido, Queen of CarthageやThe Faerie Queeneと比較しながらTitusとOthelloを考察し二論文を発表した。Titusと古典文学との関係については"The Partner of Empire : Literacy and Imperialism in Titus Andronicus"において論じ、Othelloについて『アエネイス』との間テクスト性が従来論じられていたよりもはるかに強く認められることを「アエネアスとディドの変容-『オセロー』における文学的伝統」において論じた。
2.ホリンシェッドの『年代記』の「アイルランド史」の中でアイルランドがThe Comedy of Errorsで言及される魔女キルケーに例えられていることから、イングランドとケルト周縁地域との関係とキルケー表象の問題に着目し、特にHenry IV, Part 1におけるウェールズとファルスタッフに焦点を当てて考察を進めている。
3.シェイクスピアのエリザベス朝喜劇と比較するため、ミドルトンのジェイムズ朝喜劇におけるイングランド・ナショナリズムの問題を"I' the Heart of London"において分析した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] アエネアスとディドの変容-『オセロー』における文学的伝統2007

    • 著者名/発表者名
      廣田 篤彦
    • 雑誌名

      シェイクスピアとその時代を読む

      ページ: 167-189

  • [雑誌論文] The Partner of Empire : Literacy and Imperialism in Titus Andronicus2006

    • 著者名/発表者名
      Atsuhiko Hirota
    • 雑誌名

      Shakespearean International Yearbook 6

      ページ: 311-328

  • [雑誌論文] I' the Heart of London : Language, Protestantism, and English Identity in A Chaste Maid in Cheapside2006

    • 著者名/発表者名
      Atsuhiko Hirota
    • 雑誌名

      Humaniora Kiotoensia : On the Centenary of Kyoto Humanities

      ページ: 101-115

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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