初期英国小説における「孤児」主人公と、18世紀英国社会における「孤児問題」の研究

2008 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 18520199
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: ヨーロッパ語系文学
• 研究機関: 大阪大学
• 研究代表者: 服部 典之 大阪大学, 文学研究科, 教授 (50172937)
• 研究分担者: 玉井 アキラ 大阪大学, 文学研究科, 教授 (00079097)
• 研究期間 (年度): 2006 – 2007
• キーワード: 英国初期小説 / 孤児小説 / コーラム・ファウンデーション / 孤児養育院

研究概要

18世紀英国において大きな社会問題であった「孤児問題」を、ロンドンのFoundling Hospital(孤児養育院)の流れを汲み現在も重要な慈善活動を行うCoram Foundationを調査し、18世紀イギリス文化と孤児問題の繋がりを明らかにした。また同養育院が設立された1745年前後にはフィールディングの『トム・ジョーンズ』など数多くの孤児小説が出版され、これらの小説の孤児主人公の特徴と制度としての養育院を設立させるイギリス文化が密接な関係を持つことを実証した

研究成果

• [雑誌論文] トラベリング・スコッツ>-スモレットと「ユニオン」言説を巡って (2006)
  • 著者名/発表者名: 服部典之
  • 雑誌名: 大阪大学院文学研究科・広域文化表現論講座成果報告書『テクストの読解と伝承』 ページ: 16-23
• [雑誌論文] 舌のないフライデー (2006)
  • 著者名/発表者名: 服部典之
  • 雑誌名: 八事 第23号 ページ: 82-84
• [学会発表] 性と交易の物語学-世界周航記と「不名誉な交渉」(Infamous Commerce)- (2007)
  • 著者名/発表者名: 服部典之
  • 学会等名: 東京18世、紀イギリス文学・文化研究会第10回大会
  • 発表場所: 専修大学神田校舎
  • 年月日: 2007-10-20
• [学会発表] 南方へ : "Keep still on SOUTHING"-物語空間としての「南海」の発見 (2007)
  • 著者名/発表者名: 服部典之
  • 学会等名: 日本英文学会第79回全国大会シンポジア
  • 発表場所: 慶應大学三田キャンパス
  • 年月日: 2007-05-19
• [図書] 英国小説研究第23冊 (2008)
  • 著者名/発表者名: 服部典之(共著)
  • 総ページ数: 34-52
  • 出版者: 英潮社フェニックス
• [図書] 詐術としてのフィクション-デフォーとスモレット (2008)
  • 著者名/発表者名: 服部典之
  • 総ページ数: 395
  • 出版者: 英宝社
• [図書] 未分化の母体-十八世紀英文学論集 (2007)
  • 著者名/発表者名: 服部典之(共著)
  • 総ページ数: 80-95
  • 出版者: 英宝社
• [備考] 服部典之、岩波書店、ゲオルゲ・フォルスター『世界周航記 上』、2006年、pp.234
• [備考] 服部典之、岩波書店、ゲオルゲ・フォルスター『世界周航記 上』、2007年、pp.509
• [備考] 服部典之、「スコットランド文化事典」、『英語青年』、研究社、第152巻第12号、2007年、pp.752-753
• [備考] 服部典之、John Richetti, The Life of Daniel Defoe (Oxford : Blackwell Publishing, 2005)、『英文学研究』、研究社、Vol.LXXXIV、2007年、pp.207-211