研究課題
平成20年度は、主として、ゲーリー・スナイダー氏へのインタビューと、カリフォルニア大学デイヴィス校等における1次資料収集が成果としてあげられる。スナイダー氏へのインタビューは、2日間にわたって行われ、A4用紙95ページ(ダブルスペース)に及ぶものとなり、収集した書簡等の1次資料に基づく具体的な質疑応答と意見交換を行い、氏の京都時代について、正確で具体的なことを記述し、記録することができた。おそらく、これは、世界のスナイダー研究においてこれまでになされなかったことであり、氏の日本時代を理解するための貴重な記録となるであろう。また。1次資料に関しては、氏を京都に招聘したルース・フラー・ササキ(Ruth Fuller Sasaki)の未発表の書簡を収集した。これは、氏が日本へと出発し、来日した前後のことをより具体的に記述できる貴重な資料となるであろう。さらに、京都時代に60年代半ばまで氏と結婚していたカリフォルニアの詩人ジョアン・カイガー(Joanne Kyger)の未発表の書簡を収集した。同時に、カイガーにあてたスナイダー氏の書簡を氏の許可を得て複写した。これは、氏の京都時代をより深く、多様かつ多層的に記述するための不可欠の一級資料であり、氏の日本時代の研究に大いに貢献するものとなるであろう。このように、平成20年度は、氏へのインタビューで詩人の肉声を記録し、同時にそれを支える書簡等の1次資料を多数収集することで、今後の研究に貢献する基盤を構築することができたと考える。成果は成果報告書『ゲーリー・スナイダーの日本時代』〔全329頁〕としてまとめた。
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Proceedings for the International Conference "Human Migration: Immigration, Language, and Literature"
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