研究概要 |
本研究は「英語圏児童文学」という視座から、英語で書かれた児童文学全体の再評価を試みるための第一歩としてカナダ、オーストラリア児童文学の比較研究を行うものである。 1.研究協力者である姫路獨協大学の牟田おりゑ教授とファーストネイションズやアボリジニの神話・民話、動物文学と自然、自然の中の冒険物語などのテーマを中心にカナダ、オーストラリアの児童文学の比較研究及び情報の交換を行った。 2.データベースの作成と分析を行った。 (1)L.M.モンゴメリ:『日記』1909-1921(The Selected Journals of L.M. Montgomery) (2)C.G.D.ロバーツ:『森の奥』(The Heart of the Ancient wood,1900) (3)『英米児童文学史』(桂宥子編著、ミネルヴァ書房、2004)所収の作品からその一部のデータベースを作成した。 3.カリフォルニア大学バークレー校及びスタンフォード大学の図書館にて、C.G.D.ロバーツに関する資料の収集を行った。Moe's等のバークレーの古書店で、英語圏絵本の選書と購入を行った。その成果の一部を「仕掛け絵本からポップアップ絵本へ-ロバート、サブダの作品論」(『岡山県立大学語学センター紀要』第6号2008.3)にまとめた。 4.カナダ大使館図書館、オーストラリア大使館教育情報センター、国際子ども図書館などを利用して、英語圏児童文学に関する調査・研究及び資料の収集を行なった。研究成果の一部は『赤毛のアン』(ミネルヴァ書房、2008.4)に収録予定である。また、龍谷大学図書館、ユネスコアジア文化センター等を利用し、インド児童文学に関する資料の収集を行った。
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